スクワットで体を痛めないために知っておきたい5つのポイント
スクワットは、自宅でも手軽にできる優れたトレーニングです。
下半身の筋力向上だけでなく、
- 転倒予防
- 膝痛予防
- 歩行能力の維持
- スポーツパフォーマンス向上
など、さまざまな効果が期待できます。
しかし、間違ったフォームで続けてしまうと、かえって腰や股関節、膝を痛める原因になることがあります。
今回は、スクワットで特に注意していただきたい5つのポイントをご紹介します。

① 足幅の狭いスクワットは股関節90度まで
足幅を肩幅より狭くしたスクワットを行う方がいます。
このスクワットは太ももの前側に刺激が入りやすい反面、深くしゃがみ込み過ぎると注意が必要です。
股関節は構造上、無制限に曲がるわけではありません。
足幅を狭くした状態で深くしゃがむと、股関節の前側が詰まりやすくなり、関節周囲に負担がかかります。
さらに股関節が十分に曲がらなくなると、
- お尻が下に巻き込まれる
- 腰が丸くなる
- 腰の筋肉に負担が集中する
という状態になります。
その結果、
- 股関節痛
- 腰痛
につながる可能性があります。
足幅を狭くしたスクワットは、股関節が約90度曲がる程度までを目安に行うようにしましょう。
② スクワットはどこまで腰を落とせば良いの?
「スクワットは深くしゃがんだ方が効果が高いですか?」
という質問をいただくことがあります。
確かに深くしゃがむことで筋肉への刺激は増えます。
しかし、大切なのは深さではなくフォームです。
通常のスクワットでも、深くしゃがみ込んだ時に
- お尻が下に巻き込まれる
- 腰が丸くなる
状態になる方は少なくありません。
この姿勢は腰への負担を増やす原因になります。
理想的なのは、足幅を少し広めにとり、
背骨の自然なS字ラインを保ったまま動作を行うことです。
無理に深くしゃがむ必要はありません。
まずは背骨のS字ラインを維持できる範囲でスクワットを行いましょう。
③ 膝の向きにも注意しましょう
スクワットでは、
「膝がつま先より前に出ないようにしましょう」
という話を聞いたことがある方も多いと思います。
しかし、それと同じくらい重要なのが膝の向きです。
特に注意したいのが「Knee-in(ニーイン)」です。
Knee-inとは、
スクワット中に膝が内側へ入ってしまう動きのことです。
この状態になると、
- 膝関節の内側
- 靭帯
- 半月板
などへの負担が大きくなります。
特に女性やスポーツ選手に多く見られる動きです。
スクワット中は、
「膝とつま先の向きを揃える」
ことを意識しましょう。
④ 足首のねじれにも注意
膝ばかりに目が向きがちですが、実は膝の動きは足首の影響を大きく受けています。
スクワットをした時に、
- 足の内側が潰れる
- 土踏まずが落ちる
- 足首が内側へ倒れる
という方は注意が必要です。
これは回内足(偏平足傾向)の動きです。
足首が内側へねじれると、
その影響で膝も内側へねじれやすくなります。
つまり、
足首の問題が膝の問題につながるのです。
足首がねじれる原因としては、
- 足が柔らか過ぎる
- 足首が硬くて代償動作が起きる
などが考えられます。
膝だけを見るのではなく、足元からチェックすることが大切です。
⑤ 膝を前に出しすぎない
スクワットの注意点としては、よく知られているポイントですね。
では、なぜ膝を前に出しすぎない方が良いのでしょうか?
膝が前に出れば出るほど太ももの前の筋肉に負荷がかかり、
膝関節が大きな影響を受けるからです。
特に、膝に痛みがある方や、膝のためにスクワットを行っている方は注意が必要です。
実は、スクワットは全身の運動です。
お尻を後ろに引くことで重心の移動を安定させ、
股関節、膝、足首と上半身を支える体幹のエクササイズなのです。
まとめ
スクワットは非常に優れた運動ですが、正しいフォームで行うことが大切です。
特に注意したいポイントは、
① 足幅の狭いスクワットは股関節90度まで
② 背骨のS字ラインを保てる範囲で行う
③ Knee-in(膝が内側に入る動き)を防ぐ
④ 足首の内側へのねじれにも注意する
⑤ つま先より膝が前に出ないようにする
という5つです。
当院では、スクワットや立ち上がり動作、歩行などを確認しながら、体の使い方を分析しています。
「スクワットをすると膝が痛い」
「運動を始めたら腰が痛くなった」
「正しいフォームが分からない」
という方は、お気軽にご相談ください。
痛みを我慢して続けるのではなく、自分の体に合った動きを身につけることが大切です。



